HDDのデータ復旧 ハードディスク故障への対応
HDDが壊れてしまった場合のデータ復旧について、ご自身でも可能な対応法をご紹介しておきます。
とは言うものの、ハードディスクの壊れ方により、対応法や復旧の可否が異なってきます。
HDD故障の兆候が出たら
まず、ハードディスクからの異音などの故障の兆候や、壊れてしまった場合に注意しておきたいことがあります。
それは、不必要にアクセスしないということです。
壊れたHDDにアクセスし続けると、さらに状況が悪化し、可能であったはずのデータの復旧もできなくなる可能性が高くなります。
不具合のあるHDDは早めにPCから外してしまい、ここから先の作業は別の正常なPCで行います。
別のPCへの接続は、S-ATAやP-ATA(IDE)などのそれぞれのインターフェースケーブルかUSB変換ケーブルを使用します。
では、Windowsの場合の故障の状況別に対応方法を見ていきましょう。
ここでご紹介するのは、以下のパターンのものです。
- DataRecoveryで修復可能なケース
CドライブやDドライブなどとして認識が可能だが、Windowsが起動しなかったりうまくデータにアクセスできない場合 - TestDiskで修復可能なケース
こちらはHDDとして認識されているが、フォーマットしてくださいなどと出る場合に有効です
これ以外に、認識されているが容量が違っていたり、HDDとして認識されない場合は物理的な故障である可能性が極めて高く、専門業者に依頼することとなります。
データ復旧専門業者は、相場というものはないため、根気よく見積を取り良い業者を探すという手間と、最低でも数十万円ほどの金額が必要となります。
DataRecoveryを使う
DataRecoveryは、誤って消してしまったファイルなどを復旧するためのフリーソフトです。
ドライブとして認識されているが、データにアクセスできない場合というのは、MBRやPBRは正常だがどこにどのデータがあるというテーブルが壊れていることが多く、ディスクそのものをスキャンすることでファイルを発見できる可能性があります。
ただし、明らかに復旧したいデータ領域に不具合がある場合は、この方法では復旧不能です。
まずは、DataRecovery公式サイトからソフトをダウンロードしましょう。
保存先は、必ず正常なPCとしてください。
修復しようとしているハードディスクに保存してしまうと、データ領域が上書きされて復旧不能となる可能性があります。
Yahoo!ツールバー、JWord プラグインのインストールおよびKingsoft Internet Security Uのダウンロードを勧められますが、これらは必要有りません。
ダウンロードして解凍したフォルダのDataRecovery.exeを起動します。
スキャンを行い、救出したファイルを見つけ出したら、選択してリカバリボタンをクリックします。
この時の保存先も、正常なPCの方にしてください。
スキャンは、完全スキャンまで完了されることをお勧めします。
TestDiskを使う
TestDiskは、パーティション情報を復旧するためのオープンソースソフトウェアです。
HDDドライブとして認識されているが、ドライブレターがなく「フォーマットしてください」などと表示される場合はこちらを使います。
HDDドライブとして認識されているかどうかは、Windows XP/Vista/7の場合は、コンピューターの管理からディスクの管理を選ぶことで確認できます。
なお、TestDiskはMBRやPBRを書き換える非常に強力なツールです。
間違った使い方をすると逆に復旧不能となることがありますので、初心者のかたは有償ですがファイナルデータなどの市販ソフトをお使いいただく方が良いと思います。
TestDiskは、様々なプラットフォームで動作するモジュールが提供されていますので、それぞれの環境にあったものをご使用ください。
ダウンロードはTestDisk公式サイトから行います。
ここでは詳細な使用法は割愛させていただきます。