映画「ソーシャルネットワーク」を観る前に覚えておきたいこと
フェイスブックを話題とした映画「ソーシャルネットワーク」が公開されました。
早速観てきましたが、WEB業界の人でないと分かりにくいだろうというポイントがいくつかありましたので、ご紹介しておきます。
そもそもフェイスブックって何
Facebookとは、日本で言うmixiのようなSNS(ソーシャルネットワークサービス)です。
mixiの他にも、GREEやモバゲーなどがSNSと呼ばれるサイトで、友人同士で形成される(ソーシャルな)ネットワークを提供するサービスです。
Facebookが日本の各サービスと異なるのは、日本のサービスのように日記(mixi)だったりゲーム(GREE、モバゲー)などが中心の匿名のサービスではなく、実名登録が必須とされているプロフィールページが中心となる人と人のつながりをネット上で形にしたサービスであるところです。
日記やボイスなどのようにサービスカテゴリが明確に分かれているわけではなく、人と人のつながりは、それぞれのユーザーページにあるウォールで行われます。
なお、フェイスブックは実名登録ということもあり、日本では主にビジネスユーザーが多いサービスです。
WEB技術に関する知識
ソーシャルネットーワークを観る前に、WEBに関して最低限これだけは知っておいた方が良いという内容です。
冒頭の方で、主人公のマーク・ザッカーバーグがWEBから情報を収集する場面があるのですが、Apache(アパッチ)とかwgetという用語が出てきます。
Apacheとは、WEBサーバーソフトウェアの名前で、多くのWEBサイトがこのApacheというプログラムの上で動作しています。
wgetは、WEBサイトを閲覧するのと同様の手法でWEBサーバーからファイルを取得するためのコマンドです。
よくエンジニアが使っているような黒い画面から、wget なんちゃら とコマンドを打つと、そのWebのファイルを取得(ダウンロード)することができます。
また、PHPとかPerl、スクリプトなどの言葉も出てきます。(PHPは字幕の日本語には出てこなかった気もしますが…)
PHPとPerlはプログラム言語で、一昔前の掲示板のようなものを作るのに適しています。
つまり、これらを駆使することで、SNSのシステムもできているということです。
スクリプトというのは、PHPやPerlもこれに含まれますが、映画の中ではコマンドを手順化したバッチ(このコマンドを実行してから次にこのコマンドを実行しなさいという簡単なプログラム)の意味で使われていました。
ナップスターとは
映画の中で、主人公であるマーク・ザッカーバーグはナップスターの創始者であるショーンと出会います。
ナップスターとは、P2P技術を使ったファイル共有ソフトのひとつです。
と書くと難しいですが、WinMXやWinny、Limewire、カボスなどの前身となるような、音楽などを共有するためのソフトです。
ナップスター社のサーバーに自分の共有している楽曲などのリストをアップロードし(ソフトが自動的にやってくれる)、ダウンロードした側はその一覧から検索した上で所有している人のPCからダウンロードするというもので、流通量の約90%程度が著作権を無視したコンテンツ(一般的に販売されている音楽など)であったため、全米レコード工業会などから提訴され敗訴しています。
以上がソーシャルネットワークを観る上で、WEB関連の知識として知っておいた方が楽しめるだろうという項目です。
この他にも、株式などに関する財務知識も少しあった方が楽しめると思います。